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ケイネス・ソルベルグ 編

この人は私の屋敷に務める執事の一人

ちょっと意地悪で直ぐにちょっかいを出してくるし

他の執事と違って自由人みたいな所がある

服装の着崩しも九賀さんに注意されてたのに

​結局直ってない、最初に会った時​恐かったなぁ

「あ、あの・・・」

「・・・」

「何してるんですか?」

「・・・あのさ」

「は、はい!」

「俺、堅苦しいの、苦手って言ったよね」

「あ、はい・・・じゃなくて、うん」

「そう、いい子だ、素直な子は好きだよ」

「え?好きって」

「何?意識しちゃった?

 たかが執事ごときに惚れたってか?」

「ん~、何よ・・・」

「ハハ、ごめんよ、つい可愛くて、からかっちゃった

 こっちおいで、頭でも撫でてやろうか?

 それとも、添い寝か?

 あ、もしかして・・・それ以上の事、かな?」

「そ、それ以上って!?」

「フフフ、そうやって直ぐに赤くなる所も可愛いね

 もっと苛めたくなっちゃう」

「ん~、もう・・・」

「拗ねた顔も・・・唆るねぇ

 でも、あまり苛め過ぎて泣かれても困るから

 残念だけど、ここまでにしようかな

 ま、今やってた事って

 お嬢様の下着畳む事だったんだけどな」

「ッ!?」

「ッハッハッハ!!

 冗談だよ冗談!!

 ここまでひっかかるとは、表彰ものだな」

「もう知らない!!」

「ごめんごめん、こっちおいで

 本当はドレスの用意をしてたんだ

 今度のパーティーで着るやつ

 今まで着てたのって確か

 擦れる部分があって痛かったんだよな

 だから擦れないように直していたんだ

 また今度、時間があったら試しに着てみてくれよな」

意地悪だけど、本当はすごく優しい

・・・ずるいよ、そんなのって

ついつい構って欲しくて話しかけちゃう

これまでにないドキドキをくれる

​それがなんだか癖になっちゃう///

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